【語彙】
色々な教材が出ていますが、やる順番としては、下記の順でやっていくと徐々に語彙増強できるので、挫折するリスクが低くて良いかと思います。
『語彙・イディオム問題500』→『文単』→『パス単』
基本的には、基本的には『パス単』が上位互換なので、単語帳をひたすら暗記するのが苦手でない方は、最初の2冊を飛ばしていきなり『パス単』でもOKです。一部、パス単に載ってなくて、他の2冊に載っている単語もありますが、合否に影響が出るレベルではないので気にしなくて問題ありません。
『パス単』
語彙問題は、『パス単 準1級』を仕上げることが基本です。最近は、Japan Timesからも英検用の単語帳『単熟語EX』が出版されており評判が良いようなので、そちらでも問題ないと思います。英検は、TOEICと異なり、過去問が公開されているので、収録語彙に大差ありません。例文の善し悪し、訳語の善し悪しは多少あるかと思いますが、神経質になる必要はないです。キチンとした用法は辞書で確認する必要があるからです。あくまで、単語帳は頻出語リストという位置づけです。単語帳でシックリいかない訳語・例文があった場合は、どんどん辞書を引いて書き込んでいって下さい。いくら逆立ちしても、単語帳は辞書にはかないません。そういう意味では、どちらの単語帳も書き込むスペースが少ないのが難点ですね・・・。まあ、これは全ての単語帳に言える事ですがね。
『語彙・イディオム問題500』
いきなり、単語帳を覚えるのが大変という場合は、分野別ターゲットの『語彙・イディオム問題500』を最初にこなすと良いと思います。英検の語彙問題形式になっており、問題数も少ないので取っつきやすいです。まず、正解の選択肢だけ覚える程度の気楽な感じで取り組んで下さい。正解を覚えたら、正解以外の選択肢も覚えるという具合に徐々に負荷を上げていくと、割りとアッサリ覚えられます。
『文単』
文章の中で覚える派の方には、『文単』もオススメです。準1級レベルの文章の読解練習になり、CDもついているのでリスニング素材としても良いです。しかし、これまた収録語彙数が少ないので、十分とは言えません。
前述の通り、パス単が一番カバー範囲が広いので、基本的にはこれ一冊で十分です。しかし、それでも私が他の2冊をオススメするのは、挫折するリスクを回避するためです。語彙力が低い状態で取り組んでも、挫折する可能性が極めて高いです。そこで、収録語彙数が少ない本からやっていくと事で、挫折を回避しようというのが3冊推奨の意図です。また、順番で覚えてしまったりした単語も、形を変えて出会う事が出来るのもメリットです。
まあ、参考書も決して安くはないので、最初に書いた通り、現在の語彙力に応じて、最初の2冊はスキップしても差し支えありません。(挫折しない、強い心があれば・・・)
逆に、『パス単 準1級』は覚えたけど、まだ余裕があるという方は『パス単 1級』をオススメします。英検の語彙は級毎に明確に線引きされているわけではないので、準1級に1級レベルの単語が出題されることが、しばしばあります。(そして、逆もまた然り・・・。And vice versa...)
【読解】
読解は精読と多読が必要です。
精読力をあげるには、英字新聞がてっとり早いです。わざわざ購入しなくてもネットで読めるのでそれで十分です。1日1記事読んでいくだけで、語彙力・読解力ともに飛躍的に伸びます。1日1記事が理想ですが、たまにサボっても問題ありません。週に1、2回でもOKです。継続する事が大切です。
なお、背伸びしてTimeやCNNなど、海外のメディアを読む必要はありません。なぜなら、海外のメディアは英語読解以前に背景知識を知らないために、苦労するからです。たとえば、日本人なら「札幌で大雪」というニュースを聞いても驚かないでしょうし、「沖縄で大雪」というニュースを聞いたら驚くと思います。一方で、「パーランプで大雪」と言われたら、それがどういう事なのか分からないと思います。このように、同じ「大雪」というニュースでも、背景知識の有無で理解度が大きく変わります。背景を知らない話を理解するというのは、結構しんどい作業です。語学の勉強をするのに、語学以外のハードルをわざわざ上げる必要はありません。
The Japan NewsやThe Japan Times、Nikkei Asian Reviewなど、国内の英字新聞で十分です。国内の記事は背景を知っているので、読みやすいです。特にJapan NewsとNikkei Asian Reviewはそれぞれ、読売新聞と日経新聞の翻訳なので、意味が分からない場合は元ネタの記事を探すと、解釈の助けになるかと思います。その意味では初心者向けです。一方でJapan Timesは始めから英文として書かれた記事なのでベースとなる日本語記事がないので、解釈に行き詰まる可能性があります。それでも、身近な国内のニュースですので、海外メディアのニュースと比べれば大した苦労はしないかと思います。
The Japan News
Nikkei Asian Review
Japan Times
もちろん、外国語を学ぶ目的が他言語の文献を読んだり、異文化の人と交流することで見聞を広めることであることを踏まえれば、海外のメディアを読む事は目的に叶った行為ではあります。ですので、海外のメディアを読む事が苦にならないだけの地力がある方は、そっちでトレーニングして問題ありません。そのような地力がある方は英検準1級なんか受ける必要ないかと思いますが・・・(^_^;)
海外のメディアが気になる場合はVOAがおすすめです。なんとDMM英会話が毎日、日本語訳をつけてくれています。VOAの良いところは音声も付いている点です。
VOA(Voice of America)
VOA初心者向け
多読のオススメはNHKの『Enjoy Simple English』です。
多読というより、多聴ですがwwwとにかく、効果抜群です。多読・多聴の目的は、英語を英語のまま理解するいわゆる英語脳を作る事ですから、単語が難しい必要はありません。単語は簡単ですが、文法は基礎の五文型から日本人が苦手な完了形や仮定法まで全部揃ってます。なので、頭から理解していくトレーニングは持って来いです。この講座を返り読みすることなく理解できるようになれば、受信面ではノンネイティブが最低限到達すべき英語脳になっていると言えるかと思います。
テキストが毎月発売されてますが、CD付きで再編集された書籍版の方が、個人的には好きです(出版されるのは1年後ですが・・・)。リメイクシリーズは1時間のラジオドラマの感覚で聞けます。これは、なかなか貴重な教材だと思います。たいていのリスニング素材は、1時間分のCDでも、数分程度の短い会話が何トラックも入っているという形で、1つのストーリーとしてボリュームがありません。ボリュームを求めようとすると、洋画などになりハードルがいきなり上がります。初心者レベルの語彙でありながら、1時間近いボリュームの作品というのは、結構貴重だと思います。
なお、余力がある人は、いつも書いている事ですが、読んだり・聞いたりして理解できるか?ではなく、自分がその表現を発信できるか?という視点で取り組んで下さい。テキストと同じ文を再現しようとすると、前置詞や冠詞は言うまでもなく、時制も難しく感じるはずです。
【英作文】
過去問の模範解答を見れば一目瞭然ですが、英検準1級の英作文はハッキリ言って楽勝です。どう考えても、リーディング試験やリスニング試験と比較して、ぬるすぎます。英検3級の問題と言われた方が納得いくぐらいですwwwネットでやたらと対策が論じられていますが、当たり前のアウトプット訓練をしていれば、10点は楽勝です。特別な対策は不要ですが、気になる方は、過去問を解いてLangー8にアップして添削して貰えば充分です。
残念ながら私は取れませんでしたが、英作文セクションで14点満点も夢ではない気がします。
【リスニング】
好きな音源を聞けば良いと思います。私のオススメは上でも書きましたが、NHKのEnjoy Simple Englishです。
トレーニングとしては、ディクテーションがオススメです。もちろん、シャドーイングやリピーティングも効果がありますし、おろそかにしないで欲しいですが、リスニングに特化したトレーニングという意味ではディクテーションが最強です。スクリプトを見たことがない、初めて聞くリスニング素材を用意し、全て文字に書き起こしてください。スクリプトを見るまで何回でも聞き直してOKです。理解できなかったところは、カタカナで結構ですので、聞こえた音をそのまま文字にして下さい。限界まで聞き取ったらスクリプトを見て、答え合わせです。冠詞、前置詞などリエゾンやリダクションが発生しやすい単語も厳しくチェックして下さい。聞き取れなかった箇所を確認してから再度リスニングして下さい。これを繰り返すだけで、リスニング能力は飛躍的に伸びます。
【二次試験】
一番対策を立てにくいのが二次試験ですね。
手っ取り早くて確実なのは、オンライン英会話です。中学英語をまともに発信受信できない人が英会話レッスンを受けても無駄ですが、英検準1級レベルを目指す人なら十二分に活用できるかと思います。日頃の成果を思う存分試せば良いと思います。
残念ながら、オンライン英会話を受けられない方は、やはり独学しかないですね。独学の一番の味方は瞬間英作文です。本家のテキストは、やや不自然な英文もありますが、すでに持っていたら買い換える必要はありません。新規に瞬間英作文用のテキストをというのであれば、『毎日の英文法』や『DUO』などが良いと思います。
仕上げとして、旺文社の二次試験予想問題集をやれば、合格点には充分かと思います。
なお、落ちた場合は私の勉強法を非難するのではなく、自身の努力不足を責めて下さい。私に限らず、色々な方が色々な勉強法を公開しています。それらを真似て結果が出なかったからと言って、非難するのはお門違いです。なぜなら、それらの勉強法を公開している方は実際にそれで結果を出しているからです。あなたがそれを真似て結果が出ていなければ、勉強法の再現度が不十分なだけです。
私の勉強法の場合、理解と暗記を軸にしたインプット、瞬間英作文とLangー8での作文を軸にしたアウトプット、これらが肝です。もし私の方法を真似て結果が出なかったとすれば、どれかの要素が不足しているので自身の勉強量を見直して下さい。
自分を甘やかさずに厳しくいきましょう!!
Practice makes you perfect!